姉さん、大事件です。
とてもショッキングなことがおこりました。
なんと
オルヴィエートのドゥオモの入館が有料となったのです。2ユーーーーーロ!!!
先日オルヴィエートに遊びに来た方と話していて「オルヴィエートのドゥオモにお金払って入ってみたんですが・・・」みたいなことを言われて、「それってルーカ・シニョレッリの礼拝堂のことですよね?」と聞き返すと「いいえ、ドゥオモの入館です」との返事。
最初は信じられなかったんだけど、翌日ドゥオモに行ってみると今までなかった看板が用意され、有料になっているではないか・・・。
教会はみんなのためにあるのではないのか(違うかも)。いつからそんな守銭奴になったんだ。
腹が立った僕はオルヴィエートの友達(住人)に当たりました。
「何考えているの!ドゥオモが有料になったって知っている!?」
その人も他の人もみんな「オルヴィエートの恥だ」と憤慨していました。
有料に踏み切ったのはオルヴィエート教会だそうで、年間1億円以上の収入を見込んでいるのだとか。その巻き上げたお金は修復等に利用するらしいけど、でも300年も無料だったものをなぜ今有料にするのか、僕には理解できません。ドゥオモを設計したロレンツォ・マイターニも、美しい姿に感嘆したミケランジェロもきっと「イタリアの恥」と思っていることでしょう。イタリア全国の美術館が無料になっている「イタリア文化週間」期間中もしっかりと入館料を取っていました(悲)。
オルヴィエートに来られる方、本当に申し訳ないです。
あとは、思った以上の収入が見込めなく、また無料に戻るのを祈るばかりです。
支払いカウンターのできた内部を覗いてみたくて、僕は下記のように入ってみました。本当はダメです。
ドゥオモのメイン入り口に支払所を作ったので、とうぜん早朝は入り口が閉まって入館できなくなりました。でも信者が通う教会の朝は早いのです。裏手には礼拝する信者のための小さな扉があります。朝8時に行って正面玄関が閉まっている、仕方ない、裏口から静かに入りました。人気(ひとけ)のないドゥオモの中はしっとりとした空気が流れていました。写真などは厳しく禁止です。ぜひご注意ください。
【2010年4月25日 堂 剛 - Tsuyoshi Doh】(写真:朝靄のオルヴィエート大聖堂)