イタリアにはマンモーネという言葉があります。これは、mammone=マンマに頼る(べったりの)男という意味。ま、平たく言うと「マザコン」です。
これは前回の『
自立しないイタリア人』にも書いたように、就職難のイタリアの社会問題が大きく影響していると思います。
ま、それにも増してマンマは息子を異常なほど可愛がり、息子はそれに甘んじているのでは?とも個人的に思います。
この微笑ましい家族愛もイタリアでは時々(a volte)行き過ぎた状況を目にします。
僕の友達(とうぜんイタリア人男性)の家に初めて招待されたとき、そのマンマが・・・
「見てTsuyoshi。これがトニーノの部屋。もうだらしなくって私が毎日掃除しないとダメなのよ。」
と嬉しそうに部屋案内をしてくれました。彼は32才。働いていますが親と同居。
彼の食事、部屋の掃除、洗濯など、すべてマンマがこなします。しかも夕食のメニューはダンナではなく、まず息子のトニーノに聞く始末・・・。
「ねぇ、トニーノ、今日の夕食はお肉でいい?」
一つ年上のお姉さんもいるんですが、こちらはすっかり自立しています。
この姉弟の大きな違いはなんなんでしょう?僕は未だに理解しかねます。「目に入れても痛くない」という言葉がぴったりの溺愛ぶりです。
見ていて微笑ましいやら、気恥ずかしいやら、複雑な感想を持ちます。皆さんもぜひイタリア家庭を垣間みる機会がありましたら、ぜひ観察してみてください。ハイ。
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